生活のこと

あれから10年…

あれから10年…

あの東日本大震災からもう10年ですか。

早い早いとは言いますが、本当にあっという間の10年間でした。

 

あの時はまだ公認会計士試験の勉強中で、予備校で自習していた時。

なんとなくだけど、未だにその時の状況を思い浮かべることができます。

 

東京はそこまでひどい被害はなかったけど、それでも生きてきた中で一番の揺れを感じたし、交通網もマヒして同じ予備校生の多くが自宅まで歩いて長時間かけて歩いて帰ったりしていたのを覚えています。

 

テレビで見る東北の惨事はとても現実のものとは思えず、映画のワンシーンでも見ているかのような、そんな印象だった記憶があります。心がざわついて、それでいて少し興奮気味になり、非現実感の中でその映像を見ていたように思います。

 

大きな被害にあわずに済んだ私が、あの災害を100%自分事として捉えるのは非常に難しい。

こんな節目の時にしか思い出すこともあまりなく、喉元過ぎればなんとやら、随分都合の良いようにできているもんだなと自嘲気味に思ったりもします。

 

それでも目を閉じてあの時を思い返せば、3.11以降も度重なる余震や、緊急地震予報のアラーム音に怯える日々がしばらく続いていたことを思い出すし、その恐怖をリアルに今でも感じることができます。あの頃はたびたび地震の夢を見たりもしました。

 

あの地震の影響を(テレビを通じてでも)見た者は、緊急地震予報や地震の揺れはじめに対して確実に身構えるようになったと思います。10年たったとしても、心に刻まれた恐怖はそう簡単に抜けません。

 

今日も朝から多くの番組で3.11の特集が放送されていましたが、なかなか向き合ってみる事ができません。

おそらくYou tubeなどを探せば、当時の映像を見ることもできるのでしょうが、当時オンタイムで見て以降、自分から見る事はありませんでした。

おそらく見ればあの時とは違う感情や思いに囚われることでしょう。

あの時以上の恐怖に襲われる可能性もあります。

 

あれから10年が経っても思い出せば感傷的にならざるを得ませんが、傷跡をなぞるだけじゃなく、今、同じようなことが起きたときにどう対応すべきなのか、今できる準備は何なのかを考える機会にしたいと思います。

 

今年は10年目という節目ではありますが、当然ながら毎年3月11日になればあの日を思い出します。

おそらく死ぬまでずっとです。

でも、きっと毎年毎年違うことを思い、考えるのでしょう。

そして毎年必ず今を生きていることに感謝するのだと思います。

 

最後に、被災し亡くなられた方々のご冥福を祈り申しあげます。