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成果を出すには、自分の得意分野で勝負する

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成果を出すには、自分の得意分野で勝負する

好きを仕事に!努力でなんとかなる!という風潮について

仕事や勉強、スポーツ、趣味、なんでもそうですが、成果を出すには自分の得意分野で勝負することが大切だと思います。

なんでこんなことを言うかというと、最近、好きなことを仕事にしようとか、頑張ればどんなことでもなんとかなる、とかSNSを中心に声高に叫ばれすぎているような気がしています。

今日もこんなツイートがありました。

それ自体は悪いことではないような気もするのですが、そこだけを切り取って捉えてしまうのは少々危険な気がしています。

好きなことを仕事にして沢山お金をかせぐ。

もちろんそれが出来れば良いでしょう。

仕事と趣味の境界があいまいで常に遊んでいるようで仕事をしている、なんて確かに最高です。

ただ、これってはじめからそこを目指したのではなく、結果的にそうなっただけなんじゃないかな、と。

好きなことが仕事になった、そんな幸運に恵まれた一握りの人なんじゃないか、と。

あとは、努力すればなんとかなる、というのは最後まで生き残った(あるいは今一時的に成功している)ごく一部の生存者バイアスのかかった人間の発言に過ぎないかも、ということです。

※生存者バイアスとは、何らかの選択過程を通過できた人・物・事にのみを基準として判断を行い、通過できなかった人・物・事は見えなくなるため、それを見逃してしまうという誤謬である。

 

特に仕事においては、好きだから、とか、努力でなんとかなる!という気概だけで道を選択すべきではないと考えています。

それで失敗した人たちの声はほとんどの人に届いていないだけで、圧倒的にそういった人の方が多いからです。

 

「好き」よりも「得意かどうか」を重視する

大事にすべきなのは、好きと同じか、それ以上に、得意かどうか、です。

 

得意かどうかを基準に仕事を選択する方が圧倒的に結果が出やすいです。

私の場合で言えば、なんとなく勉強が得意で計算や頭の回転で勝負する方が自分に合っている気がする、ということを理由の1つに公認会計士の資格を取得しました。

それまで会計なんてほとんどわかりませんでしたし、当然会計が好きだ!なんて感情もありませんでした。

それでも会計士という資格を取ったことによって、自分の能力を生かす仕事を得られたし、ある程度満足いく収入も得ることができています。

さらにいえば、そういう環境になってくることで、少しずつ会計への好きだという感情も高まってきています。

そりゃ、仕事と趣味の境目があいまいで会計って最高だ!なんて言えるレベルではまったくないんですけどね。

でもイヤイヤ仕事をしていることはありません。

 

「好き」を優先して失敗した経験

話が逸れましたが、なぜ私が「得意かどうか」を重視すべきと考えているか、それは「好き」で突き進んで失敗した経験があるからです。

私は高校時代から音楽が好きで、楽器を弾いたり、歌ったり、作詞作曲をしたりと、音楽活動をしていました。

そして、新卒で就職後もその活動を続け、しまいには、1年で仕事を辞めて、音楽を本格的にやろう!と決意しました。

詳細については割愛しますが、結果として2年弱で見切りを付けました。

もしあの時辞めずに続けていれば今はもしかしたらどこかで芽が出ていた、なんて可能性も否定はできませんが、その可能性は限りなく0に近いでしょう。

売れずに音楽だけで飯が食えなくても、音楽ができていれば幸せだ!フリーター生活の傍ら音楽を続けるんだ!という気概があれば別ですが、結果として私は音楽を辞めて公認会計士になってよかったと思っているのが現状です。

好きだけど特別得意ではなかった音楽と、特別好きではなかったけど得意だった勉強と、どちらを選択するか。

私は後者でした。

 

最後に 

得意なことで勝負する方がメリットが多いと思う理由の1つを最後に。

会計士として独立したことで、金銭的にも時間的にも、あるいは精神的にもある程度の余裕を得ることができています。

新しいこと、自分の好きなことにチャレンジするには、いずれも必要なものです。

リソース(時間、お金等々)を確保してからでも、何かを始めるには遅くないかもしれません。

自分の得意分野が何なのか、それを知ることが重要な気がしています。