仕事のこと

罪悪感にどう立ち向かうか

今、曲がりなりにも独立した会計士として仕事をさせてもらっていて、ふと罪悪感に苛まれることがある。それも結構な頻度で。

主な業務として、上場企業の経理や予算管理のお手伝いなんかをやっているのだが、こんな感じの仕事でこんなにお金もらっていいの・・・?と感じるタイミングが訪れるのだ。

それはつまりどう言うことか。

やっている仕事の内容は専門性があって、誰にでもできるような仕事ではないし、だからこそそれなりの報酬をいただけるのだけど、一方でクライアントの社内には深夜遅くまでひいこら言いながらしんどそうに仕事をしている人がいる。

決して私自身が楽をしているわけではないのだが、相対的にいえば(そういう人たちと比べて)楽に感じてしまうのだ。そして、楽をしている、と言う感覚が罪悪感につながってしまう。

多分おそらくこんな風に自分を追い詰めてしまう人は多いんじゃないかと思う。

そうやって自分ももっと頑張らなくては、と深夜まで残業したり休日出勤までして自分の中の罪悪感を打ち消そうとしてしまう人は少なくないだろう。

かつては私自身がそうだった。それで体をちょっと壊したりもした。

だからもうそんな働き方は絶対にしないと決めた。決めたはいいが、今度は罪悪感との向き合い方に悩まされることになった。

 

多分周りから見れば楽に稼げて良いな、と思われると思う。実際私も周りにそんな人がいたらそう思うだろう。しかし、それがいざ自分がそうなってみると事はそう簡単ではないのだ。

そうやって悪戦苦闘する中で、1つだけ罪悪感を対処する方法を見つけた。

それは「誰かの為」だと思うことだ。

稼いだお金も浮いた時間も、誰かの為だと思えば罪悪感はやって来なくなる。

誰かの為というのは、私の場合は家族のため、としているが多分自分以外だったら割とうまくいくと思う。これが自分の為だと罪悪感はなくならないだろう。

自分のために頑張ることが悪いことだと言いたいわけではない。むしろ何かに向かって頑張るときは自分のために多いに頑張るべきだと思うし、誰かのために身を粉にして頑張るなんていう偽善や建前は要らない。

だけど、罪悪感に向き合わないといけない時には「自分のため」はさらに自分を追い込むことになるだろう。自分がエゴイストの権化のように感じられてしまうのだ。

稼いだお金で家族にプレゼントを買ってあげられる、奥さんに楽させてあげられる、子供に十分な教育を受けさせてあげられる。

浮いた時間で家族とより長く団欒を過ごせる、家族との会話が増える、奥さんや子供の話を聞いてあげられる。

そんな風に思えたら自分自身に降りかかる罪悪感がごくごく小さいものに感じられるようになった。

 

もし同じような罪悪感を持ってしまう人がいたらぜひ試して欲しい。