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苦手なことをあきらめても生きていけるし、逆にうまくいくようになった
苦手なことをなんとかしようとするのを止めた
苦手なことをどうにか克服しなきゃ、と精神的に苦しんでいる人は多いと思います。
私はかつていくつもある苦手なことに立ち向かわなければいけないという強迫観念に苦しみました。
今でもそれらが顔を出してくるときはありますが、以前のように苦しむことはなくなったように思います。
それは「苦手なことをなんとかしようとするのをやめて、長所を伸ばそう。長所で勝負しようと開き直ることができた」からです。
新卒の営業職時代
私は今でこそ公認会計士資格を取得し、公認会計士として仕事をしていますが、大学卒業してすぐいは営業をやっていました。
正直自分に武器なんて何もないと思っていましたし、営業くらいしかできない、と当時は本気で思っていました(営業職の方に失礼極まりないですが、当時はなぜかそう思っていました)。
しかし、私は飲み会の類が苦手で、すぐに誰とでも打ち解けるタイプの性格ではありません。
しかも、お酒もほとんど飲めない下戸です。
そんな私が営業として仕事をし始めると、歓迎会が「課」と「部」と「事業部」と「若手」と、それぞれのくくりで開催されました。
その他にも公式、非公式問わず飲み会はたびたび開催され、それだけで心が折れそうになりました。
いや、もう完全に折れていたと思います。
今でこそ様々なハラスメントが話題になり、少しは多様性が認められるようになってきましたが、当時はまだまだアルコールハラスメントは健在でしたから、飲み会の度に心が疲れました。
通常の仕事においては、真面目に取り組んでいた(と一応、自負しています。)ため、取引先ではよく思ってくれていた方もいたようでしたが、何よりコミュニケーションコストが高い私にとって営業という仕事はあっていないように思いました。
そして営業職を1年で退職
結局、1年で仕事を辞めました。
一部上場企業だったので、周囲からはもったいない等と言われたりもしましたが、今まで一度も後悔していません。
なぜ後悔せずに来れたのかといえば、年齢を重ねるにつれて自分を少しずつ理解し、また、社会を少しずつ理解できるようになったからだと思います。
つまり、「自分の得意なこと、苦手なことをよく知った」こと、そして、「自分の得意なことを生かし、苦手なことを遠ざけても社会では十分にやっていける」ことを知った、ということです。
狭い世界しか見ていないとなかなか気づける機会がないかもしれませんが、世の中は思っている以上に広く、いろんな人がいて、いろんな生き方があることを知ることは非常に価値のあることだと思います。
会計士になってから
その後、私は自分の頭の回転の良さ、物事の本質を理解する力を生かした仕事をしたい、と思い公認会計士の資格を取り、監査法人で働き始めました。
ここでも様々なことを学びました(やはり色々な人がいるということを知るのは重要)が、仕事面で評価されることも新卒時代よりも多くなったように思います。
監査法人ではチームで仕事をするのが基本なため、思っていたよりはコミュニケーションコストが高くなることも同時に知りました。
言い方が悪いかもしれませんが、勉強はできるけど・・・っていうタイプの人が少し多めなのも特徴ですかね。
そんなこんなで監査法人で数年を過ごし、より自分の得意分野・長所を生かすべく、転職し、その後独立しました。
そうやって職を少しずつ変えながら、より自分にフィットする仕事をするようになってきています。
おかげで仕事の評価は今が過去最高になっていると思いますし、当面仕事に困ることもないだろうという実感があります。
仕事で感じるストレスもだいぶ減りましたし、どういう仕事だとストレスを感じるのか、という理解も深まりました。
それもこれも繰り返しになりますが、苦手なことをなんとかするのをやめて、長所を伸ばし、長所で勝負していこうと、舵を切ったところから始まりました。
勿論、今の仕事が終着点とは全く思っていません。
これからも改善は続いていきます。
まだまだ会計士としても一人の人間としても未熟ですが、多少なりとも社会人として生きてきたものとして苦手なことで苦しんでいる方の参考になれば幸いです。