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セキュリティで生産性を阻害してはならない
セキュリティ管理の呪縛
今日はセキュリティを重要視し過ぎると、生産性を阻害してしまうよね、というお話です。
仕事柄、色々な企業でクライアントのPCをお借りして作業することが多い仕事をしています。
会社によって使用するPCのメーカーやスペック、使用するソフト等それこそ十人十色ですが、ことセキュリティに関しては本当に千差万別で対応方針が異なります。
セキュリティに力を入れる大企業
傾向としてはやはり大企業であればあるほど、歴史がある企業であればあるほど、セキュリティに力を入れている印象があります。
さすが大企業!と言いたいところですが、特に個人のPCに関するセキュリティについては、なんでもかんでもセキュリティ管理すべきではない、というのが経験則としてあります。
幾重のパスワード
何重にもパスワード管理をすることで、解除にかかる時間はバカになりません。その分精神的な疲労も蓄積するし、PCに触れる時間が空いたりすることで1日に何度も解除することを考えると、年間では相当な時間になっているものと思います。
なにより作業したいと直感的に思った時に、幾重にもパスワード解除を求められるとそれだけ時間と精神を浪費してしまい、生産性にかなりの影響を与えることになります。
全くセキュリティがないのは問題ですが、必要最低限のセキュリティ管理にとどめて、補完的なセキュリティ管理に重点を置く方が、全社的に見ればバランスの取れた体制になるのではないでしょうか。
PCの設定制限
もはやセキュリティに関係しているのかすら疑問ですが、会社によってはPCの設定(PCロックまでの時間や、タッチパッド、モニター等々)の変更もできない会社もありました。
PCは仕事をする上で非常に重要なツールであり、これを各人が使い勝手の良いようにカスタマイズできない、というのは非常に遺憾です。こういった会社の保守的な姿勢が日本全体の生産性の低さの源なのではないかとすら考えてしまいます。おおよそITに理解のない高齢層が意思決定をしているのであろうと思われますが、こういった環境は絶対に改善すべき要素の1つであると言えます。
セキュリティと生産性
単純に生産性を落とす一因であるだけに留まらず、人材の獲得、確保にも影響を与えかねません。少なくとも私は個人の生産性を阻害するような守り重視の会社には入社することはないでしょう(実際には入ってから気づくことの方が多いでしょうから、おそらく長くは勤めないでしょう)。
勿論PCの設定が入社の決めてになることはありませんが、それぞれみんな入社してやり遂げたいこと、成し遂げたいことがあるわけで、企業はそのための環境は整えるべきで、ひいてはそれが会社の業績にも響いてくるはずです。
今どきPCくらいは、各人が好きなものを選べるくらいの準備があっても良いくらいです(最低でも数種類の中から選べる)。
この時世ですから、時にセキュリティは企業の生命線を脅かす一大事になりかねませんが、それでもあまりにもリスクを過大視しすぎるあまり生産性を阻害するようなことはあってはならないと思います。
バランスをとりつつも、生産性を最大化できるようなセキュリティ運用が望まれます。