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知識と思考について考える
知識と思考の違い
様々な事象について自分で考えて、合理的な答えを出せる人になりたいと常々思っている。
しかし、考えることは想像以上に難しいことだ。
考えることができる人は、物知りとは違う。
知っていることを吐き出すことと、自分で考えた結果を吐き出すことは似ているようで全く違うことだということを知らなければいけない。
考えるとはどういうことか
考える、ということは「答えを出す」ということだ。
AもBもCもある中で、ベストなのはAかもしれないし、もしかしたらDかもしれない。
その中で自分なりの答えを出せる人が、考えることができる人と言える。
繰り返しになるが、考えるのは答えを出すということであり、情報を集めたり分析したりすることではない。
ある取引について、会計基準をあたって適用可能な基準を探してくるだけでは、考えているとはいえない。
Aという会計処理が原則だが、実務を考慮して簡便的なBという処理が適用可能か検証し、AとBどちらを選択するか決定すること。
ここまでやって初めて考えた、と言えるというわけだ。
これは簡単なことでないし、だからこそ知的労働者の生産性は高くなり、公認会計士として活躍できる人は高給を得ることができるのだけど。
考える力を伸ばすには
考える事が苦手な人、あるいは今後さらに考える力を伸ばしたい人にとって重要なのは考える時間をしっかり確保することだ。
考える習慣がない人にとって、それは走る習慣がないのにマラソンにチャレンジするようなものだ。
いきなりチャレンジしてもすぐに息切れして力尽きる。
しかし、一方でしっかり走る習慣を身に着けていけばマラソン完走も達成できるように、考える事も上手になるし考える体力もついてくる(1日中どころか、数時間も考える続けることができないことからわかるように、考えることは体力が必要)。
さらに言えば、身体的な体力もあった方が考える力はついてくるのだが、いくつも手を出すと続かなくなりやすいので、まずは考える時間を作ることから始めるのが重要だろう。
最後に
考える時には、必ずノートとペンを用意する。
頭の中だけで考えるのは難しく、考えているようであまり考えられていないことが多い。
また、スマホやパソコンで入力しても前頭前野は働かないのに、文字を書くと前頭前野が活発に働く、という研究結果がわかっている。
毎日、情報を遮断して、ノートとペンを片手にテーマを決めて考えることを始めよう。