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知識を定着させるコツ
暗記するだけではすぐ忘れる
仕事でも受験勉強でも、知識をただやみくもに暗記しないように気を付けている。
知識を定着させたいのなら、そこに「思考」を絡め既に持っている知識やバックグラウンドに紐付けていくのが良い。
これは会計士試験なんかでの短期合格には必須のコツだと思っているし、日常の勉強に役立つものでもある。
一例として、会計における日本基準とIFRS(国際会計基準)の「収益」の違いを見てみよう(会計に疎い方は読み飛ばしてOK)。
具体例
日本基準の収益の定義
純利益または少数株主損益を増加させる項目であり、特定期間の期末までに生じた資産の増加や負債の減少に見合う額のうち、投資のリスクから解放された部分
IFRSの収益の定義
資本に対する請求権の保有者からの拠出に関連するものを除く、資本の増加をもたらす、資産の増加または負債の減少
書かれていることはほとんど似たようなことが書かれているが、日本基準の収益には包括利益は含んでおらず、IFRSは包括利益を含んでいる。
この違いは、日本基準が収益費用アプローチを採用しているのに対し、IFRSは資産負債アプローチを採用していることに起因していると考えられる。
したがって、日本基準とIFRSの収益の定義を押さえようと思ったら、日本基準とIFRSそれぞれの根本的な考え方と絡めておくと知識として定着しやすいと言える。
イメージはパズルのピース
こういった知識の定着方法を実践するには、何かを学ぶ時にできる限り思考を絡めるのがポイントになる。
過去に手に入れた知識と新しい知識を結びつける接着剤となるのが思考だ。
1つ1つの学びを、パズルのピースのように手持ちのピースと合うものがないかを探るイメージとも言える。
はじめはなかなか感覚がつかめないかもしれないが、ピースが増えてくるとピースとピースが合う感覚も増えてくるはずだ。
ただし、この作業を怠っていると手に入れたはずのピースも消えていってしまう。
接合しないピースは記憶に残りづらいからだ。
丸暗記でなんとかなる!という人も、一度この感覚がつかめると頭の中の景色が変わるはず。
是非この感覚をつかんでほしい。