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タクシー運転手

タクシー運転手

タクシー運転手 約束は海を越えて

「タクシー運転手 約束は海を越えて」という韓国映画を観た。

主演はソン・ガンホ。映画好きなら当然知っている韓国を代表する演技派俳優。

 

名作と言われていることは知っていたがなかなか観れずに今日まで来た。

が、ようやく重い腰をあげて観てみた。

 

私は世界の歴史、いや日本の歴史についてもたいして詳しくない。

だから韓国という隣国が少し前まで民主化された国ではなかったということを知らなかった。

北朝鮮程ではないにしても韓国にも厳しい言論弾圧や報道規制があったようだ。

そうした過去の事実があって、そして今こうして知りたいことが知れて話したいことを話すことができるという自由な現実は多くの勇敢な民衆と、多くの犠牲の上に成り立っているのだろう。

そして、韓国ではそうやって変わった歴史の1つは一人のタクシー運転手の存在によるものだったのかもしれない。

 

 

今いる現実が果てしなく自由だ、とまでは思わないが、それでも過去の歴史の中で最も自由な時代を生きているのだろうな、とそう思わずにはいられない。

 

友情・責任・プライド・自由・家族・仕事・絆。

色々な要素が絡み合って観るものの心を揺さぶってくる。

観た人の数だけ印象に残るシーンはあると思う。

軍人が民衆側ともとれる行動をとったシーンなんかは1つのカタルシスだと思う。

 

毎日毎日を刹那的に生きていくのはさすがに精神衛生上よくないだろうけど、自分は今生きている中で、ここまで何かに心を突き動かされるものがあるだろうか、そんな自問自答をしてしまう映画だった。

変革には犠牲が伴う。

それは時代によって異なるのだとしたら、今はどんな変革に向けて何が犠牲になっているのだろうか?

 

今、ふと思ったのは、いついかなる時代も自分の心がどう感じているか、が一番重要で、心に嘘をつくことができない人たちが歴史を変えてきたのだと思う。

現代では仕事や人間関係で心を壊す人が物凄く多いが、心を豊かに生きることを最優先して生きていける世界になれば良いと思う。