書籍のこと

諦めの価値/森博嗣

最近読んだ本が森博嗣氏の「諦めの価値」。

そもそもなんでこんな本を読もうと思ったのか…

というと、ここ最近あらゆることに対してモチベーションがあがらない自分がいて、おそらくそんな自分を肯定したかったんだろうなぁ、というのが理由だと思う。

読み終わった今、思っていた結果とは違うようにも思うが、得られたものはそれなりにあって、モチベーションがあがらない自分を肯定するという本来の目的はもとより、結果としてモチベーションがあがることになったのは想定外ではある。

 

この本にある「諦め」についての私の理解は、「諦め」というのはある程度の努力(あるいはプロセスと言い換えた方がいいかもしれない)をしたことでしかできない、ということであり、行動も起こさずに考えをめぐらしただけで諦める、なんていうのは諦めにも達していないものである、ということである。

そのうえで、「諦める」ことは目的を達するための「考える」ステップであり、「諦めない」ことは「考えることを放棄」しているのと同義である、ということ。

そして、「諦め」は過度な期待から生まれるものである。期待しなければ諦めることもない。期待するのではなく、考えることが肝要であり、「なにものにも入れ込まず、気合いを入れず、頑張ろうなんて考えない。なんでもすぐに諦められるように別の道を確認することを怠らない」ことにこそ意味がであるのではないだろうか。

 

周囲と比べない、そして周囲に期待しない。その代わり他社からの期待に応える必要もない。自分がやりたいことをやって生活していけば良い。

勿論これは極論なんかではなく、それを達し得るあらゆる可能性を検討し、最適な選択肢を選ぶことに他ならない。

自分の目的を明確にし(目的が変わることもあるだろう)、様々な手段を試していけば良い。手段にこだわる必要は全くないし、うまくいかなかった手段は平気で「諦め」しまい、また次の手段を試せば良いのだ。

 

こうしなければいけない、という思い込みを捨ててどんどん「諦め」て行こう。